2012年3月8日木曜日

栄養素の基礎知識

さぁ今回は栄養療法についてのお話にまいりましょう。

私たちが生きていくためには食事というのは不可欠なものです。それは体を動かすためのエネルギー源であったり、体のバランスを整えてくれるものであったり、と様々な役割を果たしています。

栄養素は一般的に次のように分類されます。
三大栄養素
☆糖質  ☆脂質  ☆タンパク質

五大栄養素
三大栄養素 + ☆ビタミン ☆ミネラル

最近では 五大栄養素+食物繊維=六大栄養素 とされたり、抗酸化作用や免疫機能を高める栄養素なども注目されています。


今回はそれぞれの栄養素の働きと、どのような食品に含まれているかをまとめてみました。

◇糖質 = 体と脳のエネルギー源
糖質は体内でブドウ糖に変わり、このブドウ糖を燃やす事にで筋肉を動かし脳を働かせます。
糖質は私たち人間にとってメインとなるエネルギー源で、脂質に比べてエネルギーとしての燃焼スピードが早いです。
また糖質は脳や神経系に対して唯一のエネルギー源となっています。

そのため朝食にお米やパンなどの糖質をとらないと脳の働きが悪くなり、頭が回らなくなります。
でも取り過ぎると体脂肪に変わり肥満の原因になるので注意も必要です。

糖質はブドウ糖からグリコーゲンへと姿を変えて、筋肉や肝臓にエネルギー源として蓄えられます。しかし貯蔵量には限界があって、余ったブドウ糖は体脂肪として蓄積されてしまいます。

糖質を多く含む食品:穀類、果物、牛乳、豆や芋などに多く含まれます。

◇脂質 = 体のエネルギー源・体をつくる材料
脂質は糖質とともに体のエネルギー源になるほか、脳の正常機能、食事の消化、吸収などにも欠かせない栄養素です。。臓器、神経、骨などを守ったり、体温を正常に整える役割などもあります。ビタミンの吸収や貯蔵、免疫などにも関わっている重要な栄養素なので、ダイエット中でも一定の量は必要です。しかし、とりすぎてしまうと体脂肪の増加、肥満を招いてしまいます。

肉に含まれる飽和脂肪酸やコレステロールは動脈硬化や心筋梗塞の原因になりやすく、一方、魚油や植物油に多く含まれる不飽和脂肪酸は動脈硬化や高血圧を予防すると言われています。しかし、植物油や魚油などの多価不飽和脂肪酸に偏ると体内の酸化を促進するので、「バランスの良い脂肪摂取」が求められます。
また市販のお菓子、レトルト食品、マーガリンなどに使われているトランス脂肪酸は、体への悪影響が報告されているので食べ過ぎは控えるようにしましょう。

脂質を多く含む食品:肉、魚、ナッツ類、油脂類、スナック菓子など

◇タンパク質 = 体をつくる構成材料
タンパク質は体を作る栄養素で、体内ではアミノ酸に分解されます。アミノ酸は、髪、爪、内臓、筋肉などの主成分でもあり、ホルモンや酵素などを作るのにも欠かせません。20種類あるアミノ酸のうち体内ではほとんど作ることの出来ない必須アミノ酸が9種類あり、食事から摂取しなければなりません。

ダイエット中などはカロリーを意識して、肉や乳製品などのたんぱく質が多い食品を避けがちですが、摂取不足にならないような注意も必要です。一方で、脂身の多い肉や揚げた肉などを食べ過ぎると、カロリー、塩分、脂質などが過剰になってしまいます。そうすると体重、血圧、コレステロールなどに悪影響を与えるので注意が必要です。

タンパク質を多く含む食品:牛乳、卵、肉、魚、大豆など


◇ビタミン = 健全な成長・健康の維持
ビタミンは三大栄養素(糖質、脂質、タンパク質)が体内でスムーズに使われるための潤滑油のような役割を持ちます。その他にも食事の消化吸収、精神の健康、病気に対する免疫機能などにも欠かせない栄養素です。

ビタミンは体内でほとんど作られないので、食品からきちんと摂取することが必要です。一日の必要量は微量ですが、不足がちになりやすいので意識的に摂取しましょう。

ビタミンを多く含む食品:野菜、果物、豆類、ナッツ類、肉、魚介類、乳製品

◇ミネラル = 体の機能の維持・調節

ミネラルは無機質とも呼ばれ、ビタミンと同様に体の機能の維持・調節に必要な栄養素です。とても少ない量で重要な働きをするところはビタミンと同じです。そしてミネラルは骨や歯、筋肉や内臓などの構成成分にもなっています。
ほとんどのミネラルは成長や生命活動に欠かせない必須ミネラルで、食事から直接摂取する必要があります。しかし、インスタント食品や加工品を多く食べていると、ナトリウムやリンの過剰摂取につながり、骨の健康、血圧などに悪影響を与えてしまいます。

ミネラルを多く含む食品:乳製品、海草、野菜、果物、肉、魚介類、骨

◇食物繊維 = 腸の働きを整える

食物繊維とは、人の消化酵素では消化することのできない食べ物の中の成分です。水に溶けない不溶性食物繊維(セルロースなど)と、水に溶ける水溶性食物繊維(ペクチンなど)とがあります。
食物繊維は腸内の働きを整えたり、コレステロールの吸収を抑える働きがあります。便秘の予防や改善、肥満の予防などに効果があるだけでなく、心筋梗塞や糖尿病などの生活習慣病の予防に役立つこともわかってきています。

食物繊維を多く含む食品:穀類、芋類、豆類、野菜、海藻、きのこなど



みなさんは毎日の食事の中で、これらの栄養素をバランスよく食べることができていますか??

次回は引き続き栄養について書いていきます。お楽しみに!!

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